60年代の映画!名作のイージー・ライダーを徹底解剖しよう!

60年代の映画は一般家庭に普及され始めたテレビのカラー放送や大画面などがブームとなり、映画館では売店で販売するパンフレットがカラー印刷になるなど、映画の楽しみ方にバリエーションが増えた時代でもあります。
60年代の映画はアメリカでは反戦をテーマにしたもの、ミュージカル、西部劇などそれぞれが個性的なエンターテイメントとして今でも名作として愛されている作品がたくさんありますよね。
そんな時代でもとくに60年代インパクトを残したのが、とてもかっこいい「イージー・ライダー」。バイクファンなら一度は憧れるチョッパーで走り抜けるアメリカの広大な土地は、いつか大陸横断したいという夢へと変わりましたね。では早速ですが、映画イージー・ライダーの魅力を徹底解剖していきましょう!
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イージー・ライダーとはどんな映画?

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この作品はアメリカで1969年に公開。日本では翌年1970年の公開とされたました。映画のタイトルを聞いたら、まずバイクを思い出す人がほとんどでしょう。
60年代のアメリカ文化の象徴でもあるバイクに乗る若者たちを描いたこの作品は、アメリカン・ニューシネマの代表作であり1969年のアカデミー賞では脚本症と助演男優賞にノミネートされています。
1998年にはアメリカ国立フィルム登録簿に永久保存登録された、大切なアメリカ文化の一つといえますね。出演はデニス・ホッパー、ピーター・フォンダ、テリー・サザーン。監督はデニス・ホッパーで制作はピーター・フォンダ。全政界の興行収入はトータルすると60億ドルともいわれている名作映画のひとつです。
ストーリーについて

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60年代の映画はメッセージ力がとても濃く、その時代背景がよくわかるあらすじが多いですよね。この作品のストーリーはただバイクでツーリングしている若者の話ではありません。
コカインをメキシコからロサンゼルスへ密輸して大儲けしたワイアットとビリーは、お金をハーレーダビットソンのタンク内に隠して、カリフォルニアからニューオリンズへ目指して旅に出かけます。
ニューオリンズではマルティグラと呼ばれるお祭りがあり、その祭りを目指して2人は出発するのです。旅の途中でヒッチハイクをするヒッピーを拾ってヒッピーのコミューンによったり、カトリック信者の農家でランチを食べさせてもらうなど、とても気ままな旅を続けるワイアットとビリー。しかし旅の途中で無許可で祭りのパレードに参加したことにより警察に捕まって留置所へ。
そこで二人は弁護士のハンセンと出会うことになります。意気投合したハンセンのおかげで釈放された二人はふたたびニューオリンズへ向けて旅を再開。
自由を求めるワイアットとビリーを迎えるものは、「フリーダム」ではなく殺伐としたアメリカの現実だったというお話です。
ハーレーがかっこよすぎ!

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イージー・ライダーの魅力のともいえるのが、作品のなかで登場するバイクハーレーダビットソン。アメリカでは「鉄の馬(アイロンホース)」とも呼ばれるバイクの老舗メーカーです。
劇中で使われたものは1965年型のハーレーでパンヘッドと呼ばれるエンジンを使ったタイプで1200ccの排気量。当時はとても斬新だったフルメッキを使用したフレームが作品の中でもとても輝いていましたね。
主人公のワイアットが乗ったチョッパーには前輪ブレーキが装備されてなく、ワイアット(ニックネームはキャプテンアメリカ)が乗っていたバイクは国旗の柄がプリントされたいかにもアメリカンなデザインがかっこよかったですね。
ちなみにこの映画がリリースされた1969年は、アメリカン・マシン・アンド・ファウンドリーがハーレーダビットソンを買収した年。生産を合理化しすぎ人員を削減したことによりストライキが多発してバイクの製品クオリティが低下したという出来事もありました。
日本でバイクが登場する作品としては仮面ライダーがありますよね。イージー・ライダーと仮面ライダー、違いはバイクだけはなさそうです。
60年代の音楽が作品を盛り上げた!

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映画の中で流れる音楽も60年代の映画をさらに盛り上げる大切な役目がありました。イージー・ライダーで流れるステップンウルフの「ワイルドでいこう」は、このバンドのデビューアルバムからシングルカットされたもので、もうひとつ「ザ・プッシャー」という曲も作品内で使われました。
そのおかげでステップンウルフは世界的な知名度をゲットし、ワイルドでいこうはチャートで2位を獲得します。歌詞のなかで使われた「ヘビーメタル」というのは音楽ジャンルのことではなくバイクのことを表したもの。バイクで旅をする若者の背景に流れるこの曲は、とてもモチベーションが高くなります。
ほかにも作品内でヒットした曲はザ・ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンス の「If 6 Was 9」、バーズの「wasn’t born to follow」、ロジャー・マッギンの「イッツ・オールライト・マ」などがあります。
自由とは何か考えさせられる映画

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この作品は60年代のアメリカに起こる様々な出来事を背景に、「自由」とは何かを定義しているといえるでしょう。ヒッピー、ベトナム戦争、キング牧師の公民権運動など、それぞれの人達が自分にとって自由とは何かを考えた時代。60年代はケネディ大統領、マルコムX、キング牧師の暗殺事件もあり、リーダー的な存在が罪もなく殺されてしまった時代です。
そんな納得できない歴史があるなか、映画では反社会的な人間達が正しいのか間違っているのかの論争の対象にもなりました。イージー・ライダーは60年代のアメリカがどこまでリスクを抱えて自由を証明するべきなのか、メッセージとして私たちに届けてくれた作品といえるでしょう。
60年代の映画は何度も観て意味を理解しよう!
イージー・ライダーのラストシーンはショッキングであるという方が多いのですが、映画のストーリーから学ぶことはなにか、意味を理解するためには何度か観たほうがいいかもしれませんね。
かっこいいバイクだけでなく、60年代のアメリカの不条理や理不尽さなどを象徴的に描いたこの作品は、時代の背景を知っておくともっとのめり込みめると思います。フリーダムとは何か、大人になってからもう一度考えたくなる映画です。
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