70年代に流行したベストセラー本!今でも読んでみたい!と思う一冊とは

70年代に流行したベストセラー本をまとめてみました。名作はいつの時代になっても感動を与えてくれるので、ちょっと時代のブームに乗れなかったけど今読んでみたい、なんて本をご紹介します。70年代といえばまだマンガに夢中でベストセラーなんて興味なかったですよね。
大人になってたまにはのんびり読書をしながら午後を過ごしたいという時に、なにを読んだいいか迷ってしまうことがあると思います。スマホがない時代は本を読みながら1日アッという間に過ぎていきました。そんな頃を思いだしながら、70年代に流行した名作を一緒に見ていきましょう。
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日本万国博覧会公式ガイドマップ

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1970年のベストセラー第1位。万博協会発行による公式ガイドブック。ちょっと意外なベストセラーですが、70年は日本万国博覧会が大阪市で開催されたとても大切な年。アジアで初めての開催となり当時は史上最大の規模で、大阪万博やEXPO70とも呼ばれています。
この年に出版されたこのガイドブックは実際に行けなかった人にとってもとても興味があるもので、どんなパビリオンがあるか、話題のアメリカ館やソ連館の内容などがガイドブックで分かるようになっていました。万博の記念として購入した人が圧倒的に多かったようですが、今振り返ると当時話題になっていたものがわかるので、タイムスリップしたような不思議なワクワク感があるかもしれませんね。
万博は「人類の進歩と調和」がテーマになっていましたが、70年代から比べるとかなり今の時代はあらゆる意味で進歩していることでしょう。
恍惚の人 有吉佐和子

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純文学として1972年に新潮社より出版。この年のベストセラー入りした70年代に流行した小説のひとつです。出版された翌年には森繁久彌主演で映画化もされていますが、その後もテレビドラマとして放送されるなど長く愛されている小説です。
認知症を扱ったストーリーで当時はとても関心度が高く、恍惚の人という言葉が流行語になるほど。194万部のベストセラーでこの作品が発表されてから、世間では介護問題にもスポットライトが当たるようになったと言われています。意外なところでは出版社の新潮社がこの作品の爆発的な売り上げによって別館ビルを建て、「恍惚ビル」なんて呼び名もついたとか。
高齢化が進む今の日本にとってこの小説は色々なメッセージを早い時代から送っていたのかもしれませんね。
日本沈没 小松左京

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日本沈没なんて聞くとちょっと現実味が沸いてしまう今日この頃ですが、この作品は1973年に発表されたSF小説。映画は1973年と2006年に制作され、テレビドラマも1974年に放送されています。この小説はなんと9年がかりで書かれたもので、最初はシリーズとして複数巻になる予定を、上下巻にして出版したそうです。
70年代に大流行した小説としていまだに多くのファンがいますが、当時は空前のベストセラーと言われるほどの注目を集め、作者の小松左京はこの年の長者番付けで5位に登場するなど、かなりの収益があったようです。この小説が発表されてから日本国内ではSFブームが到来し、76年にはアメリカで英訳された作品も出版されています。
日本人が国を失って放浪する民族になったらどうなるか、というテーマで書かれたストーリーですがちょっとリアルな感じで怖いですよね。
ぐうたら人間学 遠藤周作

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遠藤周作のエッセイ集でとてもユーモアがあって楽しい作品。遠藤氏は大正12年生まれの日本を代表する小説家で、1950年に戦後で初めてのフランスへの留学生として渡欧しているという経歴があります。当時は飛行機でなく船で延々と1ヶ月ほどかけてフランスのマルセイユに。フランス各地を旅してヨーロッパの刺激を色々と受けて帰国したようです。
遠藤氏が40代を過ごす山里「狐狸庵」はたびたび話題になりましたが、こちらで数々の名作が生まれたのでしょうね。純文学をテーマにした作品が多いなか、宗教を扱った作品も人気があります。遠藤氏ならではのユーモアを交えた作品はとても読みやすく、つい一人で笑ってしまうこともあるかもしれませんね。
にんにく健康法 渡辺正

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にんにくが体に良いことは今の時代では皆さんご存知かもしれませんが、70年代の流行作品にはなんと早くからにんにくのすごさを紹介している本があったのです。にんにくがなぜ健康によいか、どんなメリットがあるか、どうやって食べるとよいか。当時は一世を風靡したベストセラーになりにんにくブームが訪れました。
今の時代でも大変よい健康法として参考になる作品なので、にんにくの基礎知識をつける為に読まれてもよいかもしれませんね。最初の本が出版された数年後、ニンニクに関する新たな情報をプラスした「新にんにく健康法」という本も出版され、簡単にできる健康法として多くの人から評価されています。
限りなく透明に近いブルー 村上 龍

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この小説はきっと多くの人がすでに読んでいるかもしれませんね。村上龍のデビュー作で1976年「群像」に掲載された作品。同じ年には芥川賞を受賞し講談社から出版されました。ストーリーは作者が過ごした東京都福生市での体験などを描いたもので、最初の題名はとても露骨な表現であるためにこの題名に変わったというエピソードがあります。
過去に例がない文章表現や詩的な表現を多く用いり、内容からは考えられないような文学に仕上がっているのはさすが村上龍さん、って感じですよね。小説は大ヒットしたのですが、劇場映画として公開された時には結果はあまりよくなく、映画の撮影現場は村上氏とスタッフの意見の対立でとても空気が張り詰めていたようです。
人間の証明 森村誠一

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1975年「野生時代」に掲載された作品。現在に至るまで単行本や文庫本の合計で770万部以上のベストセラーとなっている人気作品です。ストーリーは東京ロイヤルホテルのエレベーターの中で胸を刺された黒人青年が乗り込んでくるという衝撃なスタート。ミステリー、刑事ものストーリーが好きな人にはぜひオススメの作品です。
映画ではジョー山中のテーマソング「人間の証明」が大ヒットしたことを覚えている人もいるでしょう。当時人気があった歌番組、「ザ・ベストテン」でもランクインしていましたね。映画だけでなくテレビドラマも何度も制作され役者が変わるごとに違った魅力を感じる仕上がりになっています。
70年代の流行小説でまた感動してみよう!
70年代に流行した色々なベストセラー小説をご紹介しましたが、読み忘れているものがあったらぜひ次のチャンスに読んでみてくださいね。
・時をかける少女
・探偵物語
・私をスキーに連れてって
などについては、こちらの記事をチェックしてみてくださいね!